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芸能記者(ペン&カメラ) 志和浩司

「鬼切丸」キャストインタビュー!人気コミック初の舞台化

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20130722_onikirimaru01写真/志和浩司 インタビュー/吉田勉

鬼の体を斬ることができる唯一の刀、鬼切丸。鬼でありながら人間に擬態する名もなき少年は、同族を殺し続ければ人間になれると思い込み、鬼を斬り続けていく――人間と鬼をめぐる物語で90年代に話題となったあのコミックが、ついに初舞台化(作・演出/まつだ壱岱)。2013年8月3日(土)~11日(日)全14回、都内・吉祥寺シアターで上演される。稽古も佳境にさしかかるなか、メインキャストの高崎翔太、中村龍介、佃井皆美の3人に話を聞いた。

大きなテーマは愛。人間の欲が絡まり合うヒューマンドラマ

20130722_onikirimaru001出演が決まった時、どう思われました?

中村 僕は、タイトルがダークな雰囲気だから悪役がいいなって思ったんです。言ってしまえばラスボスとか。でも、今回の幻雄という役がどっちつかずというか、鬼と人間のどっちの気持ちも理解できる存在で、事前に知っていたら絶対にやりたいと思っただろうなって役なので、結果的に良かったですね。

高崎 原作ものの主役ということで、原作ファンの方にも自分のファンの方にも楽しんでいただけるようにしたいと思いました。

佃井 私は、鬼だけど人間を愛していて、人間にまぎれて暮らしている小山内鈴香を演じます。お話をいただくまで作品を知らなかったんですけど、演出の(まつだ)壱岱さんから「セーラー服姿で日本刀を持ってぶった斬りまくる役だよ」って言われて、その斬新さがすごく楽しみで。それから原作の漫画を読んでみて、ものすごい世界観だなって感じました。この世界観が舞台ではどうなるのかなって、読みながらワクワクしましたね。

高崎さんと中村さんも原作は読まれましたか。

高崎 はい。原作はコナンくん(『名探偵コナン』)みたいな感じで一話完結なんですけど、どの話も人間の深い部分が描かれていて面白いと思いました。話が進むにつれて主人公が少しずつ人間に近づくというか、成長していくのもいいなって。作品の雰囲気が暗い感じなので、舞台ではどうしようかなって思いながら読みました。

中村 鬼っていうワードが出てくる時点で非現実的じゃないですか。でも、この漫画は、人間の愚かさだったり欲だったりが鬼に例えられているというか、現実の世界でもありえる人間の姿を表現している作品だと思います。

佃井 私は人間の住む世界に鬼がいるっていう設定、世界観が怖いと思いました。読んだ時には役が決まっていたので、やっぱり鈴香目線で読みましたね。人間の生活を愛しているけど人間にはなれない役なので、人間はうらやましいなって気持ちになったり、人間の強さはすごいなって感じたり。

20130722_onikirimaru002舞台の台本もダークな世界観を忠実に再現しているのでしょうか。

中村 ストーリー自体は原作に沿っているんですけど、一人、オリジナルキャラクターがちょっとした賑やかしみたいな感じで入ってきます。まつださんも演出を付けてる時に「うわ~、怖い!」「これは面白い!」とか言いながらやっていて、重い感じで進んではいくけど、少し見やすくなっているというか。

みなさんのブログを読むと、和気あいあいと稽古をしているように感じられました。3人はほかの舞台でも共演していますか。

中村 僕と佃井さんは初共演です。翔太とは3年ぶり、2度目の共演になります。翔太と僕はプライベートで仲が良くて、遊んだり飲んだりしていますね。

稽古は順調ですか?今回の舞台は殺陣が多そうですけど。

中村 多いですね。

佃井 多い~。

中村 今(7月22日)は段取り付けが終わって、土台が固まったものから味付けがされていくかなって段階です。セリフを覚えて動きを覚えて、ここから個々の色が出てくる。それぞれの役や舞台そのものを育てる作業が始まるところです。

中村さんはブログで、演出のまつださんから「形は作るから動きは龍のオリジナルに任せたい」と言われたことについて「ハードル高ぇ」と書かれていましたが。

中村 とにかく僕は、自分がこの役をやる意味を持たせたくて。今回の舞台でも、自分が持っているものを存分に生かせたらいいなって。

舞台全体については?

中村 個人的には原作の型にはめるというよりは、原作を超える方を狙っています。たとえば、「鬼切丸」みたいに漫画が原作でアニメ化もされて、その次に舞台化されるとするじゃないですか。その時に、アニメを見た人から「声が違う」って言われるかもしれないけど、でも、どれも本物なんですよ。原作の漫画も本物だし、アニメで吹き込んだ声優さんの声も本物だし、舞台に立つ人も本物。舞台では、出演者が動きや表情、感情の流れをキャラクターに吹き込んでいる。今回の舞台でも自分らしさを確立したいっていう思いはあります。

舞台は舞台のオリジナリティーを楽しんでほしいということですね。

中村 そうですね。

高崎さんは今回主役ですけど、役づくりで特に力を入れている点は?

高崎 僕が演じるのは、孤独感がすごく強くて周りとは関われないキャラクター。キャストが多い中で殺陣も一番多くて出演時間も一番長いんですけど、そこで自分なりに…。

中村 (高崎の言葉をさえぎって)出番が多いって言ってるけど、君は主役だからね(笑)。

高崎 でも、主役っぽくないような(笑)。まあ、自分なりに突き詰めて、周りのみんなと一緒に作品を作れたらと思っています。

20130722_onikirimaru003佃井さんはいかがですか。セーラー服を着て日本刀を持っている写真を拝見しましたが。

佃井 ハハハ、そうなんです(笑)。今回は物語に徹して役を演じたいという気持ちが強いかな。伝えたいテーマみたいなものを一個持って、意識しながらやろうとは思うんですけど、まだまだ役づくりがこれからすぎて…何て言えばいいんだろう(と言って、中村に視線を送る)。

助けを求めましたね(笑)。

高崎 求めた(笑)。

佃井 これから頑張ります!

中村 土台はできてるからね。アクションとかダンスとか、これからお芝居以外にもいっぱいやることがあるので、固めていく感じです。

アクションが多いから、今回は筋トレにも力を入れているんですよね?

高崎 殺陣をやる上で、筋トレは大切だと思いましたね。

中村 体幹というか、芯にぶれないものがあると違いますよね。(佃井を見ながら)ここはやっぱ、アクションのプロが。

佃井 や~だ~(笑)。振らないでください。

ブログではご自身のことをジャージ女優と書かれていましたが。

中村 ジャージ女優!?(笑)

高崎 ジャージを着た役ばっかりしてるの?

佃井 そうなんです、ジャージばっかり(笑)。でも、今回の舞台は動ける方が多くて。私はアクションに関して新しい挑戦をするというよりは、自分のできることを最大限に伸ばしてお客さんにお見せしたいですね。

高崎 僕は刀と鞘を別々の手に持って戦うんですけど、利き手じゃない左手はそんなに使ったことがなかったんで、意外と止めがきかなかったりして大変ですね。だから、龍くんと毎日筋トレをやっています。

みなさん舞台以外のお仕事もされていると思いますが、舞台ならではのやりがいはどういうところに感じていますか。

(高崎と佃井、2人そろって中村を見る)

中村 なんだよ(笑)。

中村さん、頼れるお兄さんっぽいですもんね(笑)。

佃井 そうそう(笑)。

中村 舞台は作り込めるものですよね。失敗や成功を試す時間がある。練りに練ってみんなが納得したものだから、面白くないはずがないんです。お客さんの受け取り方は自由なので、僕は「面白かった」とか「格好良かった」って言ってほしいとは思わないけど、席を立って劇場を出た時に何かを持ち帰ってほしいと思う。お金を払って観た舞台について何も感想がないまま駅まで歩くんじゃなくて、たとえば「面白くなかった」でもいいから、何かを持ち帰ってもらえればやってきたことに意味づけができる。その〝何か〝は僕も未だにわからないです。心を動かすことができたらいいなって。

高崎さんと佃井さんはいかがですか。

高崎 まったく同じことを考えてましたね。

佃井 まったく一緒です!

中村 じつは皆美ちゃんから事前に「私の代わりにこう言って」って言われたんです(笑)。

佃井 ハハハハハ(笑)。

中村 見出しのところに〝(佃井)〝って書かれるよ(笑)。

DSC04788自己嫌悪、酒乱、優柔不断の鬼を切る!

私生活の中で切りたい鬼はいますか。

佃井 メッチャある! 切りたいものばっかり! 私は本当にネガティブなんです。

中村 ネガティブなの!? 出会ってからまだそんなに経ってないけど、ずっと笑ってる元気な子みたいなイメージだった。佃井さんみたいな子が陰で泣いてるのを見たら、「うわっ!」てなると思う。普段明るいのに涙出るんだ、みたいな。

佃井 いやいや、ダメなんです。すぐに自己嫌悪に陥るし。だから、その鬼を切りたいですね。でも、自己嫌悪してしまう自分を超えたいから、頑張ってずっと舞台を続けているっていうのもあるかも。

おふたりはどうですか。

中村 僕はお酒を飲みすぎるところ。

酒乱の鬼(笑)。

高崎 あれは切った方がいい。早いうちに。

中村 (強くて)酔わないんで、死ぬほど飲んじゃうんですよ。

高崎 あとは、ご飯の時間が不規則。朝からまったく食べなくて、夜にステーキ3枚4枚食べたりとか。変なんですよ。

中村 お腹が減らない時は2日間何も食べない時もあったりして。だから、一食で4キロ太っちゃうこともある。

高崎 僕がご飯行きましょうって誘った時に「お腹減ってないよ」って言ってたのに、お店で食べたのがカレーライス2皿とハヤシライスとサラダだったりして。

佃井 え~!

中村 でも食は幸せになれるから、その鬼は切りたくない。切るのは酒乱の鬼だな。

高崎 僕は優柔不断の鬼かな。洋服選ぶ時もメッチャ時間がかかるし。龍くんと一緒に行った時もそうですよね。

中村 そうだ。夜8時までしかやってないお店だったんですけど、翔太が7時55分くらいにデニムを買ったんですよ。それで一度お店を出たんですけど、やっぱり買おうか買うまいか悩んでいたキャップが欲しくなったみたいで、閉まっているお店のドアを叩いて「すみません、もう買う物決まってるんですけどいいですか?」って。

高崎 ハハハハハ(笑)。

佃井 ウソ~!(笑)

中村 で、レジで会計してもらったら値札をちゃんと見てないから「え、こんなにするんですか?」って(笑)。

高崎 けっこう高かった。しかも被ったら「チャラい」と言われてもう被ってないという(笑)。優柔不断の鬼は切りたいですね。

中村 これを機に切ろう。

DSC04803では、最後にメッセージをお願いします。

高崎 今回の舞台は原作に沿っているので、観ていただく前に1巻だけでも読んでくれたらすごくお話に入りやすいと思います。もちろん読まなくてもわかる内容ですけどね。アクションや殺陣も格好良いので、ストーリーを含めて目と心で楽しんでいただけたらと思います。

中村 原作が一話完結だからオムニバスみたいな感じで、それが最終的に一本につながるちょっと特殊な流れになっています。一話一話が完結しつつ最後に向けての伏線もあり、内容は盛りだくさん。僕が一番見てほしいのは人間ドラマ。かつての友が欲に溺れて友情が崩れる姿とか、人間の欲が絡まり合うストーリーは現実の世界にも置き換えられると思う。それこそ、さっき話したように帰る時に何かを持ち帰っていただければうれしいです。

佃井 私は全編を通して考えた時に、人間の愛が一つのテーマになるのかなって。何章にも分かれている中でいろいろな形の愛が表現されているんです。その中で私の演じる鈴香は人間になりたいという思いがあって、鬼目線で葛藤している。お客さんに観ていただいた時に、人間の強さを感じていただけたらいいなあと思っています。私はそのことを伝えるために頑張ります!

●公式サイト

http://www.tambourine.co.jp/onikirimaru/

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Written by 志和浩司

2013/07/25 @ 10:19 pm

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