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芸能記者(ペン&カメラ) 志和浩司

小川麻琴の可愛さ再発見 リーゼント総理

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OLYMPUS DIGITAL CAMERA写真・文/志和浩司

2013年が明けて初観劇が、ツラヌキ怪賊団の「リーゼント総理」(1.16-21/中野ザ・ポケット)だった。IKKAN作・演出、ウチクリ内倉と小川麻琴の共演だ。暴走族の総長がさまざまな人間模様を巻き込みながら政治家になって行く、笑って、怒って、泣けて、小川麻琴の歌も聴ける痛快アクションコメディ。この舞台、初日と千秋楽を観劇した。ちなみに上の写真は、千秋楽のIKKAN出演場面。ご本人みずから「(この場面では)一切の肖像権を放棄する」と宣言、一瞬舞台が観客のケータイカメラなどで撮影会状態となってしまった愉快な瞬間だ。

いやはや、ポニテでビンタを繰り出す小川麻琴のなんと可愛いこと! 私にとっては娘と言ってもおかしくない年齢の小川なので、そりゃ可愛いに決まっちゃいるのだが、単に外見的な可愛さのことを言いたいのではない。演技から伝わってくるもの、つまりは小川と役とが一体となって表出してくるものが実に可愛かったのだ。

この舞台で小川が演じた岡山桃子は、主人公・宮之内タカシ(内倉)に惚れられる。タカシは暴走族の総長でありながらも、謀殺された政治家の父親の代わりに選挙へ出馬するという奇想天外な運命の渦中にある。仲間思いで人情に厚く、タフで男っぽいタカシ。しかし桃子は名うての暴走族総長であるタカシに対して、一切物怖じすることなく、平気で言いたいことを言い、ビンタまでかましてみせる。そんな一直線な桃子だからこそ、タカシは惚れ込んでしまうのだ。ある意味タカシ以上にタフで男っぽくも見えたりするのだが、そこは一人のうら若き乙女、かなり突っ張っていながらも端々にか弱さが顔をのぞかせる。その必死に突っ張って生きている健気さが、なんとも可愛いのだ。

小川は、ハードスケジュールの中、十分とはいえない稽古量のまま本番を迎えたはずだ。1月16日初日の舞台といえば、前年12月から年明けが稽古期間。しかし12月は舞台「人狼」のゲスト出演あり、クリスマスライブあり、年明けにはハロー!プロジェクトのコンサートにもサプライズ出演しているし、もちろんその間、レギュラーの仕事もしているわけで、相当にタイトなスケジュールだったことが想像される。年が明けてからは稽古も佳境だったろうが、とにかくなんとか幕が開けた、という感じだったのではないか。初日朝の小川のブログを見ると、「もうここまできたら、やるしかないっ!! 楽しむしかないっ!!」と書かれている。そして、「皆で一つになって、最高の舞台をお届けできるよう頑張ります」とも。初日から千秋楽に至るまでのあいだ、小川は工夫して芝居を改良していたようだが、ひとつひとつの仕事の「場」にこだわり、大切に自分のものとしているようだ。

小川はさまざまなカンパニーに恵まれて、舞台を重ねるごとに女優として成長していき(それは歌などにもフィードバックされているだろう)、いつも全力疾走だ。だが、小川がそういった環境に恵まれるのは、小川自身の「皆で一つになって、最高の舞台をお届けできるよう頑張ります」という、仕事に向き合う姿勢がそうさせる…よい環境を呼んでいるのだと思う。生き馬の目を抜く芸能界にあって、周囲に本気で感謝しながら仕事をしているのが伝わってくる。

「リーゼント総理」では、小川の可愛さを再発見した。どんな可愛さか。それは、アイドル時代の可愛さ(それはそれでその年代でなければ表現できないことだし、すばらしいが)から格段に成長した、表現するものからにじみ出るように伝わってくる、人としての本当の可愛さだ。

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Written by 志和浩司

2013/02/22 @ 11:16 pm

カテゴリー: アーティスト, 演劇

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